今注目の「コンポーザブル」とは?DXをさらに加速する Microsoft 365 の活用方法3選をご紹介
2024.05.02
藤森 未琴

こんにちは、コミュニティマーケティングユニットの藤森です。
昨今、DXのトレンドとなっている「コンポーザブル」。
こちらの記事では、DXの現状を紐解きながら、Microsoft 365 の活用をさらに進めるポイントをご紹介します。

01.コンポーザブルとはなにか

コンポーザブルとは、個々の要素や機能が組み合わさって、柔軟なシステムやアプリケーションを構築できるという概念やアプローチを指しています。
これにより、ユーザーは必要な機能や構成要素を選択して、業務のニーズに合わせカスタマイズされたソリューションを構築できるようになります。

02.DXの現状

コロナ禍を契機に多くの企業でDXが進んだと言われていますが、これからは一体どんな傾向があるのでしょうか。
Mulesoft 社 が発表した2023年の調査*によると、以下7つがDXのトレンドだと言われています。

1.少ない労力でより多くの成果を得るために、『自動化』への投資が急増
2.『コンポーザビリティ』は、イノベーションとアジリティを実現させるビジネス戦略のカギ
3.非エンジニアが『ローコード/ノーコードツール』と『自動化』を駆使しビジネスを加速
4.顧客と従業員からロイヤリティと指示を得るために、『トータルエクスペリエンス(TX)』への投資が増大
5.『機会損失』という算出できないコストを削減するため、データドリブンな意思決定インテリジェンスの自動化プロセスが増加
6.サイバーセキュリティ対策の複雑化により、『レイヤー化』と『結合化』が進む
7.持続可能性が、継続的なIT投資の推進力に
*出典:Salesforce 「MULESOFTリサーチ 2023年DX を実現するための7つのトレンド」

DX 7つのトレンド

「自動化への投資が急増」というポイントや、「非エンジニアがローコード/ノーコードツールと自動化を駆使してビジネスを加速させる」という点で、ITエンジニアではなく、ITを活用する非エンジニアが求められているということがわかります。
つまり、自分たちでビジネスのプロセスを改善していく人たちが必要になってくるということです。

今回のテーマでもある『コンポーザブル(コンポーザビリティ)』というキーワードが2番目に登場しています。これは、企業が急速に展開し、迅速に行動するために、必要なものを必要な時に巧みに「組み合わせ」ていくアプローチを指しています。
DXでは、スクラッチ開発をするよりも、最新のテクノロジーや常にアップデートされる既存のクラウドパッケージの製品を活用することが肝要でしたが、クラウドパッケージ同士を組み合わせていくことで、より柔軟なアプローチにより早く実現することができるため、生産性の高い業務やスピーディーなビジネスの推進を可能とするという考え方です。
Microsoft 365 でも、Teams をハブにして、メールスケジュールには Outlook、タスク管理には Project、ノートとアプリには OneNote など、異なるツールや機能を組み合わせています。
しかし、Microsoft 365 の基本機能だけでは、現場部門の細かいニーズまで答えていくことは難しいことが現状です。

そこで必要となってくるのが、Microsoft 365 と他アプリを組み合わせて“カスタマイズ”をしていくといったことです。

03.Microsoft 365 を “カスタマイズする” アプリとは

いざ、“カスタマイズをする” と言っても、イメージが湧かない人がほとんどなのではないかと思います。
本章では、Microsoft 365 活用における課題をカスタマイズして解決していく例をご紹介します。

Teams × 社員名簿

Teams を利用しているとき、「○○さんについて知りたい…」と会社のメンバーを検索する機会が多々あるかと思います。
しかし、Teams での社員検索は「レポートライン」という考え方に用いて作られているため、シンプルでわかりやすく表示される分、最低限の情報しかわからない課題があります。

  • きっかけとなる人が見つからないと、お目当ての人が見つからない
  • 人の氏名自体がわからないと検索ができない
  • 子会社や加盟会社など、組織(Microsoft 365 テナント)をまたいだ検索ができない

こうした課題を解決するために、Teams からそのまま開ける社員名簿アプリを組み合わせてみましょう。

  • 人きっかけだけではなく、組織単位や過去に担当した案件、スキルなど、パーソナルな情報をきっかけに検索ができる
  • 組織を階層型で可視化することができ、Microsoft 365 のテナントの壁を越えた検索ができる
  • プロフィール情報だけではなく、趣味や特技、強みや興味分野など、定量化の難しい情報が可視化できる

上記のような要素を Teams からすぐに見ることができることで、業務のスピード感が上がり、業務の迅速な展開と効率的な業務を実現できます。

Teams × イベント管理

新卒メンバーの研修、新サービスの社内展開、参加したい人を募る形式の勉強会やアカデミー…など、社内のメンバーを集めイベントを開催したいタイミングは、以外と多く存在するのではないでしょうか。
そういった時、Microsoft 365 の機能だけで集客から開催、その後のフォロー対応まで実施するとなると、少々煩雑になってしまう課題が存在します。

  • Outlook を使って関係者にスケジュールを送信しているため、人数が多くなると出席の管理が複雑で負担
  • できる限り多くの人に参加してほしい社内アカデミーがあるが、社内ポータルで告知をしても人が集まらない
  • 「イベント開催に必要な要素を用意し、告知ページを作る」、「開催後、参加メンバーを集めメッセージを送る」…などの事務作業に時間がかかっている

特に会社の規模が大きければ大きいほど上記のような課題は顕在化しているかもしれません。
そこで、こちらも Teams から簡単に開け、集客からその後のフォローまで一貫して実現できるイベント機能をカスタマイズしましょう。

  • 感覚的にわかりやすくイベントを作成でき、事務作業を大幅に削減できる
  • セグメント機能で、必要な相手に必要なイベントを招待でき、管理しやすく集客ができる
  • Microsoft 365 のテナントに左右されないことはもちろん、オフライン・オンライン、配信ツールを問わず開催できる

こうした機能のあるアプリを Teams と組み合わせることで、今事務作業にかかっている時間を短縮でき、業務の生産性が上がってきます。

>> イベント機能を組み合わせ、生産性を向上させるアプリの詳細はこちら

SharePoint × ポータル管理

ナレッジをストックするサイトや文書管理には専門家の支援が必要です。しかし、Microsoft が提供する SharePoint は、作成までに複雑な工程が多く、社内に詳しいメンバーがいないため進まない…という企業が非常に多いのではないでしょうか。

あらゆる職域、あらゆる役職の従業員が、迷わず必要な情報にアクセスするための社内ポータルは、生産性に大きく影響します。

SharePoint で社内ポータルを作成し、Teams からクイックにアクセスできる環境を整えることで、情報を取り入れるまでのスピード感と正確性が高まります。

  • SharePoint を基盤にした社内ポータルが約10分で作成できる
  • テンプレートに沿って、知りたい情報や伝えたい情報がわかりやすく可視化されたトップページが作成できる
  • PC、モバイルなど、閲覧する媒体に左右されず、本社・現場部門問わず視認性の高い社内ポータルが作成できる

上記を実現するプロダクトを活用して、社内ポータルを SharePoint で作成すると、社員全員がどこにいてもアクセスして情報を取り入れることができる環境を整えます。

>> SharePoint で社内ポータルの作成を実現する製品はこちら

04.コンポーザブルなデジタル・ワークプレース

前章で紹介したような、組み合わせるアプリやサービスを活用して、各現場部門では、『各現場に特化したツール』を効果的に導入・活用しようとする動きが拡大しています。
また、それに伴って、導入した特化ツールの管理を実際に導入した現場部門が行う、という傾向が増えてきました。
かつてはIT部門が関与しないツールを「シャドーIT」と呼び、あまり良しとしない風潮もありましたが、近年のDXの進展により、その状況は変化してきつつあります。

この流れにより、現場部門は業務課題を自らの視点で気づき、解決しようとするきっかけが増加しています。

しかし、例えば Power Platform を導入したいという声が現場から上がっても、共通インフラ側(つまりIT部門などで管理されている領域)がそれを受け入れる環境が整っていないと、DXはなかなか進展しません。

世の中のニーズ変化と現場の要望に敏感に対応し、様々な特化ツールを含むアプリを組み込むための基盤や環境を整えていく必要があります。

05.まとめ

本記事では、近年注目されているDXのトレンドから、『コンポーザブル』に視点を当て、さまざまな具体例をもとに現場部門が特定のニーズに合わせてツールを組み込み、生産性を高めるアプローチについてご紹介をしました。

日々刻々とDXは進化をしており、素早いニーズへの対応と柔軟性を備えた対応が成功の鍵となることが示唆されています。
しかし、現場部門でも、DX推進部門やIT部門でも、導入や活用には課題が尽きず存在します。

弊社では、そんな課題を解決に導くためには、まず【現状を知る】ことが必要だと考えています。
ディスカバリーズは、Microsoft 365 の費用対効果を高めるため、社内での活用度を150項目以上のツールの利用状況データから、活用を診断する4カテゴリー、24個の指標として算出し可視化するサービスを提供しています。

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