AI 導入の第一歩、神山さんが答える「リテラシー向上でさらなる AI 活用を」 
2026.03.11

 

「こんにちは。ディスカバリーズ マーケティング担当の神山美波です。
第2弾では、生成 AI が“それっぽい文章の下書きを作る仕組み”であることと、事実確認が欠かせない点を取り上げました。便利さが分かってきたところで、今回は少し立ち止まって考えたいテーマです。
第3弾は、現場で特に気を付けたい”入力してはいけない情報”や、情報漏洩につながるリスクを整理します。現場の立場の田中さんと一緒に、安心して使うための基礎知識を深めましょう。 」

1. 生成 AI に「何を入れてはいけない」のか?

「前回までで、AI が業務を助けてくれるツールだというのはよく分かりました。ただ、やっぱり少し気になるのが“情報の扱い”なんです。入力した情報って、どこに行くんでしょう?」

「とても自然な疑問ですね。生成 AI を使う上で、まず意識してほしいのは“入力した情報は、そのまま AI に渡っている”という点です」

「渡っているということは、不特定多数に見られる可能性があるということですか?」

「たとえば、自社の顧客名簿、取引先との契約内容、社員の個人情報など、本来社外に出てはいけない情報を、そのままオープンな AI(インターネット上の一般向けサービスとして提供されている AI)に入力してしまうのは非常に危険です」

「入力しただけで、何か起きるんですか?」

「AI の種類や設定にもよりますが、入力された情報が学習データとして扱われ、将来的に別の利用者への回答として出力されてしまう“可能性”があります。意図せず情報が外部に漏れるリスクがある、ということです」

2. 会社の情報だけではない、個人情報のリスク

「それって、会社の情報だけの話ですよね?」

「実はそうとも限りません。たとえば、自分や家族、友人の顔写真や、私生活に関わる情報も同じです」

「顔写真までですか……」

「はい。画像生成や画像解析ができる AI に写真を読み込ませた場合、そのデータがどのように扱われるかを理解せずに使うと、思わぬ形で情報が残ってしまう可能性があります」

「便利だからといって、何でも入れていいわけじゃないんですね」

「その通りです。“業務に関係ない個人情報は入れない”“社外に出たら困る情報は入れない”——この2点を意識するだけでも、リスクは大きく下がります」

3. 生成 AI は「覚えてしまう道具」だと理解する

「でも、AI って全部覚えてしまうんですか? なんだか少し怖いですね」

「怖がる必要はありませんが、特性を知ることは大切です。生成 AI は、入力された情報をもとに“それらしい答え”を作る仕組みを持っています」

「前回話していた、“もっともらしい答え”ですね」

「そうです。AI は人のように善悪を判断するわけではありません。だからこそ、“どんな情報を渡すか”を判断する役割は、常に利用者側にあります」

「つまり、AI 任せにしないことが重要なんですね」

「はい。AI はあくまで道具です。正しく使えば便利ですが、使い方を誤るとリスクにもつながります。」

4. リスクを減らすために、現場でできること

「現場の立場だと、専門的な対策は難しそうですが……」

「大がかりなことをする必要はありません。“この情報は AI に入れていいか?”と一度立ち止まって考えるだけでいいのです。紙の資料を机に出しっぱなしにしない、お客様の情報を公共の場で話さない——そういった、日常のセキュリティ意識と同じです。」

「そう言われると、特別なことじゃないですね。今までやっていたことの延長線上にある。」

「まさにそうです。生成 AI の特性を理解し、情報をコントロールする意識を持つことが、リスク軽減の一番の近道です」

5. まとめ:

「AI って、便利な反面、使う人の意識がすごく大事だということが分かりました」

「はい。AI は正しく使えば、業務効率を格段に向上させてくれる“便利な道具”です。ただし、情報漏洩というリスクを孕んでいることも忘れてはいけません」

「だからこそ、生成 AI を理解して、自分で情報をコントロールする、と」

「その通りです。少しずつ理解を深めながら、安心して AI を使える環境を一緒につくっていきましょう。
さて、第2弾から、生成 AI の仕組みと注意点についてお話ししてまいりました。次回は、『プロンプト設計の基本』についてご説明します。」

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