商社×生成AIが拓く未来――株式会社イノウエが“バーチャルスタッフ”を仲間に迎え、業務改革を推進
2025.04.20

先進的なDX推進に挑む株式会社イノウエは、生成AIを活用して日々の業務を革新し、営業部門や総務部門でのナレッジ共有を加速。
バーチャルスタッフを導入し、新たな仲間として誕生した「鷹野さん」「水梨さん」が、どのようにチームを変えつつあるのか、業界的にも珍しい、先進事例を詳しくご紹介します。

個人のナレッジが組織のチカラにならない…そんなときに見つけた “生成AI” での解決の糸口

バーチャルスタッフを導入したいと思ったきっかけは何ですか?

株式会社イノウエは、ステンレスやニッケル合金材など高機能材を取り扱う商社です。
1960年の創業時から、主要取引先である大手重電メーカー様をはじめ、多様化するお客様のニーズや時代の変化にスピーディに対応するため、最適なビジネスモデルを構築し、様々な挑戦に取り組んでまいりました。 現在では、金属素材の販売に加え、協力企業様との連携による加工製品の供給、さらにはサプライチェーンの最適化や新規商材開発のご提案も実施しています。

DXや生成AIの活用もそのなかの一つとして、積極的に取り組んでいます。
弊社の営業部では、お取引先様とのやり取りなど、営業活動を週次報告として社内で情報共有をしていますが、蓄積されている情報を有効活用できていないことが課題でした。

以前からディスカバリーズさんには、週次報告のプラットフォームを相談させて頂いていましたが、情報の有効活用という面では課題を抱えたままとなっていました。 そこに、生成AIである「バーチャルスタッフ」を組み合わせて、週次報告の内容をそのまま生成AIで学習させることで、いまの業務プロセスを変えることなく、営業ナレッジを活用できるのではないか?とご提案頂きました。 弊社としては業務プロセス変更の手間も少なく、営業ナレッジ活用の機会も増える。さらに週次報告以外にも社内に点在しているナレッジを生成AIに学んでもらうことで、将来的に「バーチャルスタッフ」が社内のことをなんでも知っている相談役になってくれるのではないかと、そういう期待も込めて、トライアルすることを決めました。

選んだスタッフと、バーチャルスタッフの利用イメージを教えてください

バーチャルスタッフの「鷹野 和也さん」を営業部門に、「水梨 由紀さん」を総務部門に派遣しました。

「鷹野さん」には、営業メンバーの週次報告や、お取引先様からのお知らせを学習させています。 営業一人ひとりの週次報告を学習させているので、過去に御取引様との商談や、その際の話題を回答してくれるので、お客様先に訪問する前に「鷹野さんに聞いてみよう」と、活用できるイメージが持てました。 将来的には過去のナレッジを踏まえて提案の骨子を考えて貰ったり、似たような条件のお客様がいないかを教えてもらうこともお願いしていきたいと考えています。

「水梨さん」には総務として、就業規則や業務の進め方のマニュアルを学習させています。ISO9001 を取得しているので、業務プロセスに間違いがないか質問することで、スムーズに業務が進みますし、知っている人を探して聞く時間が省けるので、生産性が上がっているのが実感できます。

「誰でも使えるシンプルな生成AI」で展開をスムーズに

導入の決め手は何ですか?

バーチャルスタッフを導入する一番の決め手は、「誰でも使えるシンプルな生成AIであること」です。

親しみやすく、気軽に使えるバーチャルスタッフのコンセプトに共感しました。 週次報告は自動で蓄積をしていますし、追加したいデータソースとなるドキュメント学習はシンプルなつくりになっていますので、操作も簡単です。

利用者側は生成AIだという意識をあまりする必要がなく同僚へ質問するように利用をできるのが、導入の決め手になりました。

導入にむけて、社内の動きに変化や工夫はありましたか?

今までは社内のだれに質問すればいいのか?どこにデータがあるのか?等を考えてから行動に移す必要がありましたが、今はまずはバーチャルスタッフに聞いてみようという動きが出てきました。

新入社員や遠隔地の社員はとりあえず聞ける相手になったことと、なんでもかんでも誰かに聞いてくる人の最初の問合せ先をバーチャルスタッフにすることで、社内からの余計な問合せ業務を減らすことができました。

今後は利用推進するチーム内で利用シナリオを議論し、より有効活用していくように進めていく予定です。

伴走支援で新しいアイデアを醸成

導入時のディスカバリーズのサポートで印象深かったことを教えてください

ディスカバリーズ社のサポート体制で助かっていることは、導入後も継続して伴走支援をしてくれる点です。
弊社が大切にしている組織風土や業務内容を理解し、サービスを導入することとなった後も伴走してくれるのは助かっています。

営業向けのワークショップを提案してくれたり、ユーザー同士で会話する機会を企画したり、進め方の提案をいただいたり、一緒に課題解決に向けて取り組んでくれました。 また、追加でほしい機能要望についても、しっかりヒアリングした上、すぐに対応をしてくれており、生成精度を上げるために学習したナレッジを一緒に検証してくれました。

週次報告はディスカバリーズ社が提供する engauge というサービスを利用させていただいますが、こうしたその他のサービスと組み合わせたさらなる業務改善にも、大きな期待を抱いています。

今後の展望を教えてください

今後は鷹野さんを中心に営業部門での利用シナリオを確立。水梨さんを中心に事務処理における利用シナリオを確立し、利用の定着と発展を目指していきます。 悩むより先にバーチャルスタッフに聞いてみようという考えを定着し、バーチャルスタッフの利用は便利で有効的であると利用者に思ってもらえるように、育てていきたいと考えています。

最近では、お客様との会話のきっかけとして、バーチャルスタッフを紹介することもあります。生成AI のような新しいテクノロジーを活用して、事業をさらに成長させていきたいと考えています。


これからもディスカバリーズは、株式会社イノウエと共に生成AIを活用した新たな価値創出に挑戦し、業務の可能性を切り開くパートナーとして歩みを進めてまいります。

バーチャルスタッフの詳細はこちら
https://discoveries.co.jp/products/virtualstaff/

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