これは、2020年5月のオンライン・イベントで、これからの働き方をテーマにしたスピーチで使ったフレーズです。COVID-19感染拡大防止のため、2020年2月末に全社員に対して出社を禁じて在宅勤務体制を開始しました。これまで申請なしにテレワークを実施できるワークスタイルを採用していたため、殆どの社員にとっては切り替えに苦労することは少なかったのですが、バックオフィス部門や派遣されて働いて頂いているメンバーにも拡大した全社員を対象とした一斉在宅勤務は、ディスカバリーズにとっても初めての経験でした。
そのまま2020年12月まで在宅勤務体制を延長することを決めたのは6月末です。一斉在宅勤務に切り替えてから3ヶ月が経過した頃に収集した社内アンケートや社員とのディスカッションの中で、在宅勤務に対するポジティブな回答を得たことが判断を後押ししました。業務の生産性は基準100に対して在宅期間は109と9ポイント高まっており、労働生産性も時間あたりの営業利益も13ポイント高まっていました。
ディスカバリーズでは、経費精算もクラウドサービスを使いレシート不要、契約も電子署名を利用しており、もちろん書類はほぼ全て電子化されてInSiteで管理しているスタイルのため、生産性を下げる要素は平時から少ない環境を作っていました。オフィスはフリーアドレスのためモノが殆どありませんでした。これにより急遽、全社員が在宅勤務となっても事業の継続がしやすい環境だったと言えますが、同時にオフィスを使う必然性を失ったことから、オフィスの価値について考えることとなりました。
オンラインのラウンドテーブルなどを異なるテーマで何度か開催して、メンバーを意見交換を重ねながら、オフィスに求めていた「作業」と「会議」の2つの空間的価値が失われたことを確認しました。否応なしにオンラインで実施しなければいけなかったことで、この2つはオフィスに求めずとも実現できることが分かってしまいました。逆に空間に求めることは何か？という問いに対しては、「何気ない会話」「偶然の出会い」「一体感」などのエンゲージメントに類する要素が出てきました。
つまり、元来フリーアドレスで、いつも誰がオフィスにいるか分からず、いたときに組織無関係に発生する何気ない会話で、つながりを感じ、情報や知識の交換が生まれ、未来へ向かう勇気とモチベーションを作っていたのがオフィスという空間だったということ。これはディスカバリーズが目指す「働くすべての人がイノベーションをもたらす世界を」作ろうというミッションに沿ったモノであり、DXのステップでイノベーションを目指す上でのコンテキストやアイディエーションのフェーズに他ならないと考えました。そこで、この2つのステップをより深め、進められるように「イノベーティブな空間」というテーマをオフィスに求めることにしました。
日常的な業務は在宅勤務とした働き方を全社員の基本スタイルとして、カフェや図書館で仕事をするようにタッチポイントとなる空間としてWeWork社と契約することにしました。ここに本社機能を移転しますが、従来のような作業や会議目的の空間ではなく、必要な時に使えるコミュニティ・スペースを利用して、社員同士の「何気ない会話」「偶然の出会い」「一体感」を獲得することを目的としたものです。
在宅でもリモートでも業務をすることに慣れているディスカバリーズでは2018年より ISO27001を取得しておりセキュリティ国際規格に基づいた業務プロセスやルールでセキュアな業務を行なっておりますが、フルリモートでも変わらず高い品質とお客様に満足いただける製品＆サービスの提供を行なっていく所存です。お客様、パートナー様におかれましては、新しい働き方に取り組むディスカバリーズの様子を是非ご注目いただき、DXの推進・実現、テレワーク を中心とした働き方改革などの実践事例としてご紹介させて頂ければと思います。 COVID-19のように世界中が一度に体験している環境の変化は、新しい価値（＝イノベーション）を生む機会とも捉えています。すばやく適応して新しい価値を創造することが、未来を創ることで、少しでもお客様、パートナー様、ひいては社会に貢献していきたいと考えておりますので、これからも変わらずご愛顧と、ご指導・ご鞭撻を賜れば幸いです。
住所：〒107-0061 東京都港区北青山2-14-4 the ARGYLE aoyama 6F
所在地移転日：2020年11月6日
ディスカバリーズ株式会社
代表取締役社長
島田 祐一朗
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