
社名:株式会社ジェピコ
業種:製造業
従業員数:300名以下

株式会社ジェピコは、宇宙・防衛分野をはじめとする高度な技術領域を支えるエレクトロニクス専門商社です。同社では、熟練従業員の知見継承やナレッジ活用の強化が課題となっていたことから、ディスカバリーズの専門業務型AIエージェント「Virtual Staff」を品質保証部門に導入しました。社内に蓄積された技術文書や業務ノウハウを活用できる環境を整備したことで、情報検索や監査対応、翻訳業務の効率化を実現。従来は丸一日かかることもあった業務時間を大幅に削減するとともに、経験則だけに頼らない業務判断や新たな気づきの創出を促進し、ナレッジ活用の定着と従業員エンゲージメント向上につなげています。

お客様の実践事例を通じて、組織への定着や業務改善につながった
取り組みをご紹介しています。
以下より、ディスカバリーズのお客様成功事例を
まとめてご覧いただけます。
株式会社ジェピコは、海外メーカーの取り扱いを中心とするエレクトロニクス専門商社です。宇宙・防衛分野でのシステム提案を強みとしながら、建機・特殊車両やセンシング、IoT などさまざまな分野にも進出。特定用途向けにカスタマイズされた IC である「アナログ ASIC」の開発および製造販売も子会社である株式会社ジェピコ・セミコンダクターで行うなど、高品質・高性能な製品を組み合わせたトータルソリューションを提供しています。

株式会社ジェピコ
IT 戦略室長
藤本 孝浩氏
同社の IT 戦略の大前提は「安全であること」。ツールの選定も、セキュリティ対策が十分で信頼に足るかどうかを見極めながら行われてきました。一方で新たな技術は次々と生み出されます。株式会社ジェピコ IT 戦略室長 藤本 孝浩氏も、常にアンテナを張ってきたといいます。
「Windows、スマートフォン、クラウド等に連なる次の技術革新は AI だろうという予測は数年前から持っていました。ただし、 AI が話題になり始めた当初はセキュリティや著作権といったリスクがあったため、当社の業務にはまだ展開できないと判断していました。その後、G 検定(AI・ディープラーニング活用のためのリテラシーを有しているかを認定する資格)の受験や勉強会への参加などを通して情報を収集しながら、導入の是非を見定めてきました」(藤本氏)
一方同社では、自社業務の発展を見据えるにあたり、いくつかの課題が懸念されていました。そのひとつが従業員のナレッジ継承の問題でした。
「当社は技術や経験を必要とする職務も多く中途採用も多いため、全体的に従業員の年齢層は高めです。いずれ人材の入れ替えが起きていくことを考えると、熟練従業員の知恵や経験則をどのように若手従業員に引き継いでいくかは喫緊の課題といえます」(藤本氏)
藤本氏自身も、若い従業員たちが困らないように情報を整備して受け渡すことを使命と感じつつ、その方法に苦慮していました。「それぞれの業務が忙しく、ナレッジを伝える時間をつくるのも難しい状況」(藤本氏)でもありました。そんなあるとき、ディスカバリーズの担当者からこうした課題を解決できそうな提案を受けたのだそうです。
「1年ほど前、当社社内ポータルを SharePoint へと移行するプロジェクトの打ち合わせ中に、ふと私が日々感じているナレッジ継承や業務効率化の難しさをディスカバリーズに相談したんです。そこで紹介していただいたのが Virtual Staff でした」(藤本氏)
藤本氏は、自社データをローカル LLM に学習させて、閉じた環境で業務を遂行できる Virtual Staff を活用すれば、セキュリティや著作権のリスクがない状態で従業員のナレッジ継承や業務効率化を実現できるのではないかと考えたそうです。
「とはいえセキュリティなどの懸念は持っていました。定例会で何度もディスカバリーズにヒアリングさせていただき、納得いくまで解説してもらいました」と藤本氏。そして Azure 環境で完全にクローズされた状態でデータが外部に漏れないことをしっかり確認したうえで、Virtual Staff「桜庭 葵」の導入を確定。藤本氏は「ナレッジを吸収して柔軟にアウトプットできる汎用性の高さを評価しました」とその選定理由を語ります。
Virtual Staff の導入対象部門として選ばれたのが、品質保証部でした。「社内ポータルの掲示板を覗いてみると、品質保証部はアップされている文書の数が他部門と比べて圧倒的に多かったんです。これだけのデータのなかから必要なものを探すのはひと苦労なはず。であれば桜庭さんの出番も多くなるのではないか、と考えました」(藤本氏)
「まず部門のメンバーにヒアリングをして、彼らが桜庭さんに学習させたい文書をすべてアップロードしました。基礎的な文書は IT 戦略室がすでにアップロードしてくれていたので、比較的簡単に、桜庭さんに質問すれば答えが返ってくる状態をつくることができました」と語るのは、株式会社ジェピコ 品質保証部 部長 鈴木 宏治氏です。
同社が扱う製品にはそれぞれ厳格な規格が設けられており、それに合致するかどうかを判断するのは品質保証部の大切な業務のひとつです。しかし多種多様な製品があるため、どの資料のどの部分を参照すべきなのかわかりにくい場合もあり、特に経験の浅い従業員の負担になっていました。
「必要な情報は手順書や標準書のどこかには必ず書いてあるのですが、手作業で探すのはとても大変でした。それを桜庭さんに尋ねるとすぐに教えてくれる。とても楽になりました」と鈴木氏。以前は丸一日かけても終わらなかった顧客からの監査への回答が、数分の1の時間で終えられるといった、目に見える業務効率化の効果も出ているそうです。

株式会社ジェピコ
ビジネス法務リーダー
品質保証部 部長
鈴木 宏治氏
また、思わぬ効果もありました。もともと熟練従業員のナレッジを継承し、業務を効率化するのが Virtual Staff 導入の主な目的でしたが、これまで慣習的に行われていた作業手順よりも正確で速い手順が示されるなど、熟練従業員にとっても新たな知見を得られる機会になっているというのです。
「たとえば、製品に不良が出た場合、経験のある人ほど過去の類似事例から原因を探っていきます。ところが桜庭さんに手順を聞くと、不良の分類や試験条件の確認などを優先して、過去事例の調査は最後に行うべきという回答が返ってきたのです。そしてその方法で進めると、従来よりも早く原因に辿り着けることがわかりました」(鈴木氏)
先入観にとらわれずに、いまの状況を俯瞰的に把握して、どのように仕事を組み立てればよいか提案してくれる。そんな AI ならではの特性が、これまでの常識を覆す効果を発揮しているのだといいます。

品質保証部での Virtual Staff の利用率は非常に高く、翻訳業務でも重宝していると鈴木氏。「外部に出せない英文資料も多いので、クローズ環境で使える桜庭さんにはとても助けられています」(鈴木氏)。Teams のチャット画面から桜庭さんを呼び出せる機能も利用率の高さにつながっているはず、とその使い勝手のよさを評価します。
藤本氏によると、出勤してデスクにつくとまず Virtual Staff を開いてチャットで話しかける従業員の姿も目立つそうです。「料理のレシピを聞いたり、ちょっとした相談ごとを桜庭さんに投げかけたりといった使い方もしているようです。PC に向かう時間が増えて従業員同士の会話が減っているいま Virtual Staff は、ふとしたときに会話できる貴重な“同僚”としても機能しているのかもしれません」(藤本氏)
Virtual Staff が日常業務を行う担当者だけでなく、仲間としても溶け込んでいると言えそうです。
ここまでの活用事例を見ると、導入までは厳格に審査し、その後はある程度現場の自主的な運用に任せるという方針によって、当初想定していた以上の効果を獲得できていることが伝わってきます。藤本氏は、Virtual Staff の検証・導入から得られた知見を参考にして、全社的な AI の活用方法を検討していきたいと、今後の展望を語ります。
「まずは従業員にアンケートをとって、業務を阻害する課題を抽出しているところです。その課題に合わせたツールの選定・活用を進めていければ」と藤本氏。社内には新興技術である AI の導入を不安に感じる声もあるとわかったことから、リテラシー向上の必要性も感じているそうです。
「全社的な AI の勉強会や活用事例の共有などを積極的に行うことで、いま AI に疑念を抱いているような層の気づきにつながるような仕掛けを展開していきたいと思っています」(藤本氏)
現在、同社ではディスカバリーズの Discoveries Cloud を導入し、Virtual Staff と組み合わせて、本格的に社内ナレッジの集約と活用を推進しようとしています。「Discoveries Cloud は初めて触れるソリューションなのでわからないことも多いのですが、ディスカバリーズさんはレスポンスが早いのでとても助かっています」と藤本氏。「サポートデスクの方もとても親切で、一つひとつの質問にとても丁寧に対応してくれます。これからも頼りにさせてもらいたいと思っています」(藤本氏)
新しい技術に対して、その安全性と効果に確信を持てるまでは安易に採用しない同社の方針は、すなわち顧客に対する真摯な姿勢の現れでもあります。私たちディスカバリーズもその姿勢を見習い、新たなフェーズに挑む同社を全力でご支援してまいります。
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